田原成貴・能田茂『法の庭』1~2巻(集英社ヤングジャンプコミックス)

4088767047法の庭―NECESSITY KNOWS NO LAW (1) (ヤングジャンプ・コミックス)
本宮 ひろ志
集英社 2004-11-19

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4088767381法の庭―NECESSITY KNOWS NO LAW (2) (ヤングジャンプ・コミックス)
田原 成貴
集英社 2005-01-19

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今年10冊目(小説0、漫画10、その他0)。

なぜか名騎手から*1漫画原作者へと転身した田原さんと、本宮ひろ志の秘蔵っ子(?)である能田さんがコンビを組んだ本格法廷サスペンス。

ぶっちゃけ言うと『本宮ひろ志さんが法廷モノを書いたらこんな感じ』という作品なのですが、実は田原さんと本宮さんは以前コンビを組んでミステリ漫画を書いている*2

4062603233勝算 (上) (講談社漫画文庫)
田原 成貴
講談社 1997-04

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4062603241勝算 (下) (講談社漫画文庫)
田原 成貴
講談社 1997-04

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今回は完全に競馬から離れた世界であり大丈夫かな、とは思いましたが、結構いい感じに物語が構築されており、読みやすいと言えば読みやすい。『サラリーマン金太郎』とか好きな方にはお薦め出来る作品だと思います。

内容としては推理とかそういう要素はほとんどなくて、法廷を舞台にした人間模様の描写が中心。ドラマとしてみると結構上手く構築されていることが分かります。個人的には一巻冒頭の『嘘―裁く者と裁かれる者―』が白眉。なぜ犯人は一転無実を主張したのか? という単純な問いが最後に怒濤のように押しかけてくる。ラストは結構ケレン味あふれる展開になっているけど、それがまたいいのかも知れません。

*1:○○事件を経て

*2:僕は未読。