安楽椅子探偵・完結編

 とりあえず自分も答え書いてみましょうかね水曜日。以下ネタバレ。


 さて、書いてしまったから他の人の推理も見に行こうかなー(がっかりするのは覚悟の上で)……と、見てみました(それに基づく推理の修正も書きました)。さて結果は。








まず、第一の殺人において目撃された不審人物はみやび自身である。彼女はトランクを引いて西園寺の部屋に行き、コートを残し、部屋を出たところで真犯人に殺害された。ゆえに、殺害時刻が午前0時以降であるため、犯人には午後11時前後のアリバイが成立する。

そして、第二の殺人において犯人が化野に接触した時、一度聞いた声は絶対忘れないはずの化野は、インターフォンの声から人物を特定できなかった。つまり、化野は犯人の肉声を知らなかったことになる。そして犯人は化野殺害後、霊視に用いたノートの中身を間違えずに処分している。ノートにはナンバリング等がされていないので、ノートを特定するためにはノートの表紙(コピーでも可)を見ていなければならない。ノートの表紙を見た可能性があるのは高瀬川・岩倉・深草・衣笠・太秦・堀川・桂・西園寺・それからVTR出演の劇団員数人。うち、化野が肉声を確認していないのは、本番中に声を発しなかった深草と、ずっと彼女の前ではマスクを掛けていた衣笠。ただし、深草は犯行の五分前にテレビ局におり、車で40分かかる化野邸で犯行を行う事は不可能。よって、真犯人は衣笠孝哉である。











 ……と思ったんですが、しまったあああああっ!!!




 ……見落としが二つほどありました。

1/16発売の雑誌があったことを検討に入れていなかった。

劇団員の中で台詞の無かった人物がいた。

 さて、ここからが本題の推理の修正です(他の人のパクリとも言うかも。言うか、やっぱり)。よーく考えれば、化野ルナはフードを被っていたのでした。となると、マスクでの肉声の違いなどは些細な違いでしかありません。となると、犯人はこの二つの条件に合致する人物……劇団員の北山が犯人なのです。

 ちなみに、雑誌の発売日については、上記の殺害時刻をずらす事で解決できるでしょう。


 さて、実はまだ謎が残っています。少しずつ見ていきましょう。

・被害者が1/16まで生きていたとすれば、1/14から二日間はどこにいたのか?

→まず間違いなく連絡が取れる状態にあったとは考えにくいので、意図的に連絡が取れる状態になかった事が考えられる。1/14にみやびはトランクを引いている。真夜中にトランクを引いて出かける……考えられるのは家出である。西大路のマンションの状態から言って、彼女は元々片づけが得意な人間ではない。ゆえにみやびの部屋は乱雑となっていた。だが、この時に車を動かせるとはどうも思えない。彼女は飲酒していた。もし酒の量が減っていなかったら、目の前で見ていた烏丸が怪しむはずである。土曜日の夜中に飲酒運転していた場合、その後に死体で見つかるよりは、警察のお世話になる可能性の方が高い。

ここで考えられるものとしては、元々みやびは酒に弱かった、ということ。だから酒のグラスに口を付けただけだったとしても烏丸は不審に思わなかったし、飲酒運転もしていなかった。ゆえに車の運転ができた、という事になります。

車のキーはどこから手に入れたのか?

→正直、一番僕が気になっていた点であります。同じ車種でもリモコンロックは一台一種であり、変更の仕様がありません。それに、通常スペアキーにリモコンは付いていません(付いてるよー、という方がいらっしゃったらご指摘下さい)。しかし、生中継で太秦はリモコンでロックをあけました。ちなみにそのキーは深草が手渡したもの。……でも、本物のキーは車の中から発見されました。じゃあ、深草の手渡したリモコン付きキー=マスターキーは一体どこから、どのようにして出てきたのでしょうか?

僕はこのキーがスタッフがわざと交換して出したものではないか、と睨んでいたのでスタッフの中に犯人がいる、と特定しました。……ですが、劇団員が犯人だとすると事情が変わってきます。ぶっちゃけ、この謎だけまだ解けていません。

・じゃあ、「動機」は?

→気にしてはいけない、と思いつつも気になってしまうのが人間の性、というもの。野暮とは思いますが、北山犯人説を採るなら、想像に難くありません。みやびは劇団のファンで、オーディションも受けるほどの入れ込みようだったんですから、そこで人間関係のトラブルが起きたのではないか、と想像できます。



 さて、考えてみたのですが……難しいですね! 僕らの斜め上を行く真相があったらおもしろいんですけれど……石投げそうですけれどね(笑)