山田玲司『絶望に効くクスリ - ONE ON ONE - 』2~3巻(小学館ヤングサンデーコミックススペシャル)

4091538126絶望に効くクスリ―ONE ON ONE (Vol.2) (YOUNG SUNDAY COMICS SPECIAL)
山田 玲司
小学館 2004-10-05

by G-Tools

4091538134絶望に効くクスリ―ONE ON ONE (Vol.3) (YOUNG SUNDAY COMICS SPECIAL)
山田 玲司
小学館 2004-12-27

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今年14冊目(小説0、漫画14、その他0)。自殺者年3万人時代に突入したこの世でどう生き抜くか、漫画家・山田玲司が紐解く、オンリーワンな人々による人生の処方箋。1巻感想。


2巻はバンドマン・忌野清志郎、脚本家・宮藤官九郎、「ぶどうの木」原作者にして主人公のモデル・坂本洋子、グリーンピース元事務局長・木村雅史*1ブラッディーマリーの生みの親・田辺亜紀子、北里研究所の漢方の権威・花輪寿彦、作家・町田康、小説家・林巧、作家・荒俣宏の9人。


また、3巻ではサッカー元日本代表・城彰二、医師・佐藤未光、絵本作家・五味太郎イラストレーター・さかなクン、歌手・加藤登紀子(と、活動家・藤本敏夫)、コカコーラ環境経営グループ・伊藤部長、作家・玄侑宗久*2、失敗学会会長・畑村洋太郎フジロックの生みの親・日高正博の9人+α(以上、敬称略)。


いろいろな意味で、『青い』と思う。「グリーンピース」とか後々に出る辻元清美氏とか、世間から疎まれるタイプの方々にも積極的に話を聞きに行き、感化される。

おそらく『サヨ』とか言われてしまうタイプなんだろーな、と思うが、すれてしまった人間からは想像出来ない行動力だと思う。


話はそれるが、匿名掲示板『2ちゃんねる』がボランティア活動をするときのモットーに『しない善より、する偽善』というのがある。

そして、グリーンピースのモットーは『楽観的な行動は、悲観的思考よりいい』である。

これって方針は違えど、モットーとしてはとても似ているのではないか? と僕は思ってしまった。何もしないで正論を外で息まくよりは実際に行動しよう、というスタンスだ。テレビの前で何もせず、ただ批判するばかりの人間に何かアクションを起こす能力はあるのだろうか? 現状を怠惰にすごそうと考えている人にはアフガンに学校を作ることも、新潟地震に救援物資を送ったりボランティアをしたりすることも、反戦デモを起こすことも出来ないんじゃないか? と僕は思う。

この連載はそれまでに『行動を起こした人』に焦点を当てている。そして、自殺予防になるかどうかは分からないが、これから何かをしようと考える人にとって、背中を少し押してあげる本になるだろう。


そういえば、僕もいろいろな人に話を聞いて回りたいと思う*3。最初は秋山さんに話を聞こうと思っていたのだが、難しそうだし……誰にしようかな?

どなたか「踝をこの人に会わせてみたい!」「この人の話を聞いてみて欲しい!」「むしろ俺の話を聞け!」という人を募集しています。ご応募は↓のコメント欄まで。

*1Greenpeace Japan 漫画家 山田玲司さんからグリーンピースへのメッセージ

*2:今回のことがきっかけでサイトの絵を描くことになったとか。http://www.genyusokyu.com/

*3:今でもあきらめたわけではない